「なんとなく疲れが抜けない」
「最近、胃腸の調子がいまひとつ」
「同じものを食べても、以前とは少し違う気がする」
そんな身体の小さな変化を感じることはありませんか?
薬膳では、食材の「身体に良い・悪い」だけを見るのではなく、今の自分がどんな状態なのかを大切にします。
同じ不調でも、その背景や体質によって、取り入れたい食材や整え方は変わります。
だからこそ、まずは「今の自分を知ること」から。
今回は、薬膳で考える「体質」について、難しい言葉を使わずにお話しします。
薬膳でいう「体質」って?
東洋医学の考え方では、体質は生まれ持ったものだけでなく、季節や年齢、食生活、睡眠、日々の過ごし方など、さまざまな要素と関わると考えられています。
例えば、同じように「疲れやすい」と感じていても、東洋医学では、その人に現れているさまざまなサインを見ながら、身体の状態を捉えていきます。
だから薬膳では、「この食材が身体に良いから食べる」というよりも、今の自分の状態に合わせて食べるものを選ぶことを大切にします。
体質を知ることは、自分の身体から届いている小さなサインに気づくこと。
難しく考えなくても大丈夫です。
「最近の私はどうかな?」と、自分の身体を見ることから養生は始まります。
あなたはどのタイプ? 東洋医学の考え方から見る8つの体質
東洋医学では、身体に現れるさまざまなサインをもとに、その人の状態をいくつかの傾向に分けて捉える考え方があります。
ここでは、日々の食事や暮らしを考えるヒントとして、8つの体質傾向をご紹介します。
「私はこれかも」と感じるものが、一つだけとは限りません。いくつかの傾向が重なったり、季節や生活の変化によって変わったりすることもあります。
大切なのは、タイプを決めつけることではなく、今の自分の状態に目を向けることです。
① 気虚(ききょ)|エネルギー不足が気になるタイプ
東洋医学では「気」は、毎日を元気に過ごすための大切な要素のひとつと考えられています。
気虚は、なんとなく元気が出ない、疲れやすさを感じる、食欲が落ちやすいなどの傾向から捉える体質のひとつです。
食生活のヒント
温かい食事を中心に、穀類やいも類、豆類などを日々の食事に取り入れてみましょう。
② 気滞(きたい)|気分の滞りが気になるタイプ
東洋医学では、心と身体の状態も切り離さずに考えます。
気滞は、忙しい日が続いたときの気分の揺らぎや、お腹の張りなど、さまざまなサインから捉える体質のひとつです。
食生活のヒント
香りのよい野菜や柑橘類、ハーブなどを食卓に取り入れ、食事の時間そのものを楽しむことも大切です。
③ 血虚(けっきょ)|「血」の不足が気になるタイプ
東洋医学でいう「血(けつ)」は、西洋医学の血液とまったく同じ意味ではなく、身体を養うものとして捉えられています。
血虚は、乾燥が気になる、顔色が気になるなど、日々の身体のサインから捉える体質のひとつです。
食生活のヒント
肉や魚、卵、豆類、色の濃い野菜など、さまざまな食品を組み合わせて食べることを意識してみましょう。
④ 瘀血(おけつ)|「血」の巡りが気になるタイプ
東洋医学では、「血」が身体の中を滞りなく巡ることも大切にされています。
瘀血は、冷えを感じやすいなど、日々の身体のサインをもとに捉える体質のひとつです。
食生活のヒント
一つの食材に偏らず、野菜や魚、大豆製品などを組み合わせながら、バランスのよい食事を心がけましょう。
⑤ 陰虚(いんきょ)|うるおい不足が気になるタイプ
東洋医学では、身体をうるおし、穏やかに保つものを「陰」という考え方で捉えます。
陰虚は、乾燥が気になる、暑さを感じやすいなど、日々の身体のサインから捉える体質のひとつです。
食生活のヒント
旬の野菜や果物、豆腐など、さまざまな食材を毎日の食事に取り入れてみましょう。
⑥ 陽虚(ようきょ)|冷えが気になるタイプ
東洋医学では、身体を温かく保つ働きを「陽」という考え方で捉えます。
陽虚は、寒さや冷えを感じやすいなど、日々の身体のサインから捉える体質のひとつです。
食生活のヒント
温かい汁物や煮込み料理など、温かい食事を日々の献立に取り入れてみましょう。
⑦ 痰湿(たんしつ)|重だるさが気になるタイプ
東洋医学では、身体の中の水分との関わりも、体調を見る一つの視点とされています。
痰湿は、身体の重さやすっきりしない感じなど、日々の身体のサインから捉える体質のひとつです。
食生活のヒント
食べ過ぎに気をつけながら、穀類、野菜、豆類などを組み合わせた食事を意識してみましょう。
⑧ 湿熱(しつねつ)|熱っぽさやベタつきが気になるタイプ
東洋医学では、「湿」と「熱」が重なった状態を「湿熱」という考え方で捉えます。
湿熱は、暑さやベタつきが気になるなど、日々の身体のサインから捉える体質のひとつです。
食生活のヒント
脂っこいものや甘いものに偏らず、野菜や穀類、豆類など、さまざまな食品を組み合わせることを意識してみましょう。
今の自分を、もう少し知ってみませんか?
ここまで読んで、「私はどのタイプだろう?」と思った方へ。
「はい/いいえ」で答える24の質問から、今のあなたに現れている体質傾向をチェックできます。
結果では、東洋医学の考え方をもとに、体質傾向と毎日の食事に取り入れやすい食材、暮らしの中で意識したいことをご紹介します。
体質は一つに決まるものではなく、季節や年齢、生活習慣などによって変化することもあります。
今の自分を知るための、一つのヒントとしてお楽しみください。
食べることは、自分を知ることから。
毎日の食事は、特別なことをしなくても、自分の身体と向き合うきっかけになります。
「今日は少し疲れているな」
「最近、食欲がいつもと違うな」
「季節が変わって、身体の感じも変わってきたな」
そんな小さな変化に気づくことも、日々の養生のひとつです。
東洋医学や薬膳の知恵は、難しいものではなく、今の自分を知り、毎日の食事や暮らしを考えるためのヒントとして取り入れることができます。
まずは今日の自分を観察することから。
これからこのブログでは、発酵や薬膳、腸を意識した食生活、旬の食材など、毎日の台所で取り入れやすい養生のヒントをお届けしていきます。

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